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2022年9月28日 9時00分 JST
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Source: Eisai
エーザイ、レカネマブがグローバル大規模臨床第III相CLARITY AD検証試験で統計学的に高度に有意な臨床症状の悪化抑制を示し、主要評価項目を達成
- 全ての重要な副次評価項目においても統計学的に高度に有意な結果を示す
- 想定内のアミロイド関連画像異常(ARIA)発現プロファイルを示す
- エーザイは本試験結果をもとに 2022 年度中の米国フル承認申請、および日本、欧州での承認申請をめざす

東京, 2022年9月28日 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役 CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)とバイオジェン・インク (Nasdaq: BIIB、本社:米国マサチューセッツ州ケンブリッジ、CEO:ミシェル・ヴォナッソス、以下 バイオジェン)は、このたび、抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体レカネマブ(開発品コード:BAN2401)について、脳内アミロイド病理が確認されたアルツハイマー病(AD)による軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment:MCI)および軽度 AD(これらを総称して早期 AD と定義)を対象とした大規模なグローバル臨床第III相Clarity AD 検証試験において主要評価項目(CDR-SB:Clinical Dementia Rating Sum of Boxes*)ならびに全ての重要な副次評価項目を統計学的に高度に有意な結果をもって達成し、良好なトップライン結果を取得したことをお知らせします。

本試験結果に基づいて、エーザイは、2022 年度中の米国におけるフル承認申請、ならびに日本、欧州における販売承認申請をめざし、各国当局と協議を行います。本試験結果については、アルツハイマー病臨床試験会議(CTAD:Clinical Trials on Alzheimer's Disease)において、2022 年 11 月 29 日に発表し、査読付き医学誌で公表する予定です。

本試験の intent-to-treat(ITT)集団における解析の結果、投与 18 カ月時点での全般臨床症状の評価指標である CDR-SB スコアの平均変化量は、レカネマブ投与群がプラセボ投与群と比較して-0.45 となり 27%の悪化抑制を示し(p=0.00005)、主要評価項目を達成しました。また、CDRSB は投与6カ月以降全ての評価ポイントにおいてレカネマブ投与群がプラセボ投与群と比較して統計学的に高度に有意な悪化抑制を示しました(全評価ポイントで p<0.01)。重要な副次評価項目であるアミロイド PET 測定による脳内アミロイド蓄積、ADAS-cog14(Alzheimer's Disease Assessment Scale-cognitive subsale 14)、ADCOMS(Alzheimer’s Disease Composite Score)お
よび ADCS MCI-ADL(Alzheimer's Disease Cooperative Study-Activities of Daily Living Scale for Mild Cognitive Impairment)の投与 18 カ月時点での変化についても、全ての項目においてプラセボと比較して統計学的に高度に有意な結果を示しました(p<0.01)。

抗アミロイド抗体に関連する有害事象であるアミロイド関連画像異常(ARIA)については、ARIA-E(浮腫/浸出)の発現率は、レカネマブ投与群で 12.5%、プラセボ投与群で 1.7%であり、その内、症候性の ARIA-E の発現率は、レカネマブ投与群で 2.8%、プラセボ投与群で 0.0%でした。ARIA-H(ARIA による脳微小出血、大出血、脳表ヘモジデリン沈着)の発現率は、レカネマブ投与群で 17.0%、プラセボ投与群で 8.7%でした。症候性 ARIA-H の発現率は、レカネマブ投与群で0.7%、プラセボ投与群で 0.2%でした。ARIA-H のみ(ARIA-E を発現していない被験者での ARIAH)はレカネマブ投与群(8.8%)とプラセボ投与群(7.6%)で差はありませんでした。ARIA(ARIA-Eおよび/またはARIA-H)の発現率はレカネマブ投与群で21.3%、プラセボ投与群で9.3%でした。総じてレカネマブの ARIA 発現プロファイルは想定内でした。

本試験は、早期 AD 当事者様 1,795 人を対象とした、プラセボ対照、二重盲検、並行群間比較、無作為化グローバル臨床第III相検証試験です。被験者は、レカネマブ 10 mg/kg bi-weekly 投与群またはプラセボ投与群に 1:1 で割り付けられました。ベースライン時における被験者特性はレカネマブ投与群、プラセボ投与群ともに類似しており、バランスがとれていました。被験者登録基準においては、幅広い合併症あるいは併用治療(高血圧症、糖尿病、心臓病、肥満、腎臓病、抗凝固剤併用など)を許容しています。また、米国における民族的・人種的多様性を考慮したエーザイの被験者募集戦略により、米国における総登録者の約 25%がヒスパニック系およびアフリカ系アメリカ人となりました。これらの包括的な被験者登録基準と民族・人種多様性の確保の結果、米国においてはメディケア加入者と概ね同様な分布となりました。

エーザイの CEO である内藤晴夫は「エーザイは 1990 年代後半にアリセプトを米国、日本で発売して以来、世界 100 カ国以上で承認を得て、認知症当事者様、そのご家族にお届けすると共に、疾患啓発やまちづくりを通じて人々との共感を築いてきました。アリセプトから約 25 年を経て、この度レカネマブ(抗 Aβ プロトフィブリル抗体)のピボタルスタディーに良好な結果を得、ADコミュニティーの期待に応えることができることは、我々の使命を果たすことであり重要であります。AD は当事者様とご家族にとり大きな損失であると同時に、社会にとっても生産性の低下、社会的費用の増大、疾患に対する憂慮の拡大など、甚大な影響を及ぼしており、その解決や軽減に資することは大きなインパクトがあると存じています。また AD の病態生理学的側面においても、今回の結果は、Aβの脳内異常蓄積が原因の一つであるとするAβ仮説をプロトフィブリルをターゲットとするレカネマブが臨床試験において証明することとなり、これからの AD の診断・治療の充実、そして様々な治療オプションの開発の活発化など新たな地平を拓くことに繋がると期待しています。Clarity AD 試験の成功は、試験にご参加いただいた当事者様、そのご家族、介護者様、そして世界中の治験医師の皆様の献身的なご協力のもとに達成できた成果であり、我々はその貴重なご貢献に深く感謝いたします」と述べています。

バイオジェンの CEO であるミシェル・ヴォナッソスは「本日の発表は、レカネマブが AD の進行を遅らせ、認知機能と日常生活機能に意義のある影響を与える可能性を示しており、承認されれば、患者さんとそのご家族に希望をもたらすものです。凝集した脳内Aβの除去が、この疾患の早期段階の患者さんの病気の進行を遅らせることとの関連を示したことは重要と考えています。この画期的な国際共同治験に参加された多くの患者さんに感謝するとともに、これまで十分な治療を受けていなかった層の方々の登録に尽力いただいた治験担当医の皆様に謝意を表します。ニューロサイエンスにおけるパイオニアとして、この病気を克服するためには複数のアプローチと治療選択肢が必要であると考えており、今回の結果の意義について、患者さん、科学や医学の専門家コミュニティーと議論していくことを楽しみにしています」と述べています。

米国において、レカネマブは、2022 年 7 月に迅速承認制度に基づく生物製剤ライセンス申請(Biologics License Application:BLA)が米国食品医薬品局(FDA)に受理され、現在審査中です。本迅速承認申請は優先審査(Priority Review)の指定を受け、PDUFA(Prescription Drugs User Fee Act)アクション・デート(審査終了目標日)が2023年1月6日に定められました。FDAは、本 Clarity AD 試験の結果について、レカネマブの臨床的有用性の検証試験として評価することに合意しています。迅速承認制度では本検証試験以外の全てのデータが審査され、フル承認に向けた申請においては主に検証試験が審査対象となります。我々は、迅速承認制度により本試験の審査以外のパートの審査を先行して完了することにより、米国において、一日でも早くフル承認に基づきレカネマブを当事者様へお届けすることをめざしています。日本においても、2022 年 3 月より、医薬品事前評価相談制度を活用し、本検証試験以外の申請データを医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出しています。これにより、今回の Clarity AD 試験に基づく申請に対する審査期間を短縮し、一日でも早くレカネマブを当事者様へお届けすることをめざします。

レカネマブについて、エーザイは、開発および薬事申請をグローバルに主導し、エーザイの最終意思決定権のもとで、エーザイとバイオジェンが共同商業化・共同販促を行います。

本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://www.eisai.co.jp/news/2022/news202271.html

概要:エーザイ株式会社

詳細は www.eisai.co.jp をご覧ください。

トピック: Press release summary
Source: Eisai

セクター: BioTech
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